実例紹介①


- 傾斜路から出入りする空き地 -

傾斜路(スロープ)から出入りする空き地

宅地造成費の金額

整地費

700円×2,895.4㎡=2,026,780円

 

伐採・抜根費

1,000円×308.02㎡=308,020円

 

土盛費

7,500円×2,884.5㎡×4.37m=94,539,487円

 

土止費

75,400円×217.13m×4.595m=75,227,511円

 

計 172,101,798円

右側の傾斜路から出入りする空き地についての三次元点群モデル

この対象地は、高度が道路面から4m強ほど低い、900坪弱の土地です。

 

宅地造成費が高額になるため、宅地造成費を控除すると下記のようにマイナスになります。

 

宅地造成費を控除する前の評価額=95,982,510円

 

宅地造成費の金額=172,101,798円

 

95,982,510円-172,101,798円=△76,119,288円

 

このようなマイナスになるケースでは、対象地が純農地であったと仮定をして評価することになり、相続税上の評価額はかなり少額になります。

 

相続税上の評価額=80円×2,895.4㎡×20倍=4,632,640円


評価の前提条件

愛知県内で令和5年中に他界

対象地の地積 : 2,895.4㎡

前面道路の路線価 : 5万円

普通住宅地区

近隣の純農地 : 1㎡当たり80円

宅地造成費の考慮前

相続税上の評価額 95,982,510円

〔計算式〕

50,000円×0.85×0.78×2,895.4㎡

宅地造成費の考慮後

相続税上の評価額 4,632,640円

〔計算式〕

95,982,510円<172,101,798円

∴ 80円×2,895.4㎡×20倍

  (純農地としての評価)


右側の傾斜路から出入りする空き地についての三次元点群モデル

付記

この土地との出会いは平成28年の春です。地主の方のご厚意により複数回撮影させていただき、宅地造成費の計測作業の練習材料とさせていただきました。平成28年当時における相続税の期限内申告の際はこの土地を広大地として評価していたのですが、計測作業の結果、宅地造成費の控除をして評価した方が評価額が低くなることがわかり、令和2年に更正の請求をさせていただきました。弊所が宅地造成費の計測事業を始めるきっかけとなった土地です。

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